2歳の時に亡くなった祖母がその夜まだ死の意味もわからない俺のところに来て
自分が死んだことを伝えに来てくれたのがきっかけで何か別の次元との接点が出来たのかわからないが
それ以来、不思議な体験をたまにするようになった
それは決して心霊現象的なモノばかりじゃなくて
時として神秘的な瞬間に出くわすことも
今回は俺の人生でも何度かあった神秘的な体験の中からお気に入りの体験談を話たいと思う
それは今から5年前、1人で沖縄を旅してた時の話だ
俺は時間があれば沖縄に行くってぐらい沖縄が大好きで
その時は那覇市の泊港から高速船で約2時間行った座間味諸島の阿嘉島にいた
映画「マリリンに逢いたい」の舞台になった阿嘉島は島民約2千人のかわいい島でお気に入りの場所の1つなんだ
数日滞在して昼1時の高速船で那覇に帰る日の朝
朝食をとっていたら民宿「春海」のオーナーに「昼まで何処で泳ごうか?」って聞かれ
ちょっと考えて… 俺は「西浜に行きたい」って答えた
西浜は一番魚も多くてシュノーケリングにはもってこいの物凄く綺麗なとこで俺はミニハナウマって勝手に思ってる場所だ
シロがマリリンに逢うために泳いだ出発点だったっていうエピソードのあるかわいいビーチなんだけど
以前、阿嘉島の村長さんからあそこにはパッと見は半透明な蝶々に見える妖精がいるよって聞いたこともある
多分、島の中でもパワースポットの1つなんじゃないかな
「よし、じゃあ時間ももったいないし行こっかっ」てなり民宿に戻ったらシャワー浴びて着替えるだけの用意をしていざ西浜に
オーナーは別の用事があるから3時間ぐらいしたら迎えに来ると言って戻ってった
時間も早いしまだシーズン前で人もまばらだった
ちなみに個人的には5月から6月末までと9月から10月までがオススメです
大好きな浜についた嬉しさと数時間後にはここにはいないんだという複雑な気持ちで俺は照りつける太陽に目をほそめ隣の島の島影を見つめながらゆっくり海に向かって歩いた
途中ビーサン、グラサン、タンクトップに携帯をタオルでくるんでから
波打ち際に腰掛けフィンを履き水の中に
完全に気分はジャック・マイヨール
もちろん迎えが来るまで一度も陸に上がるつもりはない
30分以上ずっと同じ1匹の魚を追いかけたり途中ブイに足をかけ昼寝したり監視員に怒られる範囲ぎりぎりをゆっくり広げたりして時間の許される限り楽しんだ
俺が初めて阿嘉島に来たのはツイギー、DJアメケンと97年のことだった
その頃、慶良間近海の環境汚染がひどく島のほとんどの珊瑚が死滅したと聞かされた
だがその後ボランティアの人達が地道に復旧活動に務め
そして5年前には見事に珊瑚は復活していたそれを潜りながら見てると
直接手伝ってはないがその過程を知ってるぶん特別な思いが廻った
体内時計がそろそろ時間じゃないかと鳴り出した
顔を上げるとやはり遠く砂浜の先に車でオーナーが迎えに来ていた
手を振りゆっくり泳ぎながら戻った
その日俺は泳ぎ初めてからずっと魚や珊瑚に「ありがとう」って心の中で言ってたんだ
人間が欲の為に環境を破壊し続けているなかそれでも元気で生きいてる姿に生きる素晴らしさと勇気を貰い感動したからだ
そしてまた近いうちに必ず帰ってくるからその時まで元気でいてくれって心の中で何度も何度も繰り返し呟やいた
以前NHKで水は気持ちを通すことができるって聞いた事があったから両手を目一杯広げ感謝の意を送り続けた
その気持ちが地球を一周するように想いを込めその気持ちがマックスになった瞬間
頭の先から両手足の指先まで大小様々な魚達にキスされた
それも見たことないぐらいものすごい数の
10秒あったかないかぐらいのつかの間の出来事に唖然としたが
瞬間喜びが体の底から込み上げて来た
まるで地球にありがとうって言われたように感じたからだ
俺は静かにガッツポーズをとった
戻ってオーナーにそれを伝えると
おかしな事を言うなって顔をされた
たまたまプランクトンが大量発生した場所を通ったからなのか?
本当に気持ちが通じて祝福されたのか?
神意は解らないがこの事は俺にとって貴重な体験になった
その後3、4回西浜に言っているが残念ながら同じことは起こらない
みんなはこの話をどう思う?
以上、ちょっと不思議な話Pt.2を終わりにしたい
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