エピソード2 ドゥルーピー

この曲はアルバムの全容が見えはじめた最後の方に創ったんだ

それまではイントロの後に3曲目の響言が来る予定だったんだけど

今回のアルバムのコンセプトの1つでもある原点回帰をよりわかりやすくするためにどうしてもイントロの後にBack in the dayもんいきたくてさ

曲名のドゥルーピードロワーズは80年代後半から90年代前半にかけて六本木の芋洗い坂にあったクラブの名前なんだよね(このブログでも何回かその当時の話をしてるからさチェックしてみてよ)

そこに生意気にも16才のくそがきだった俺は通いつめヒップホップを知ったんだ

ラップで歌ってるとおり初めて書いたリリックを店先にいたDJYASにキックしたのがきっかけでその後クラブプレイ中にいきなりMICが回ってきてさ

そっから俺のMC人生は始まったんだ

だからどうしてもはずせなかったんだよ

更に俺はDJクラッシュ、DJホンダ、ページャーともドゥルーピーで出逢ったんだ

そんなレジェンド達とその後一緒に仕事をするなんて想像もできなかったけどがむしゃらにつっぱってた当時の空気感を大切にしたくてさ

ラインダンスのノリでひたすらGO GO連呼してんだけどやっぱ当時を知ってる人はそこで上がってくれてうれしかったよ

チャンチャンファニカでPV撮るってきまるまでこの曲が候補だったんだよね

この曲で一番俺が好きなパンチラインは

『最初は反対してたママも今じゃノリノリで拍手喝采』ってこと

「早く学校辞めて(受験しないで)家出て夢を追いかけたい」って将来のラップスターを夢見る若いMC達から良く聞くんだ

多分昔の俺も同じ感覚だったと思うけど

今はそんなに思い詰めて生き急がなくていいんだよって言いたい

やっぱり人生はいくつものステージが用意されてるからそのステージをクリアしながら音楽を楽しんでほしいんだ

特異な世界に早くから足を突っ込んで世界が拡がるかって言ったら逆に狭まると思うんだよね

学校行きながら仕事しながらバイトしながらでも十分ラップは出来るし

そういう自分と同じ趣味を持たない人とどううまくコミュニケーションをとるかって事はMCとして音楽家として新しいライムを創るより大事なんだよ実は

そんな事言う俺も最近気付いたんだけどね

俺の尊敬するクリス教授が言うように身近にいる大切な5人を大事にしろって話があるんだけどその中に自分の家族が入ってないようじゃ人間として薄っぺらいと思うよ

血の繋がった家族を大事に出来ない奴は自分も大事に出来ないはずさ

ましてやそんな奴がクルーがどうのって笑っちゃうよ「時が戦国時代だったらそんな一夜城あっという間に陥落だよ」

もちろん全て一概には言えないけどさ複雑な環境もあると思うから

でも日頃よかれとうるさく言ってくれる家族には感謝しないといけないと思うよ

そんな家族が本気で応援してくれるように機転を効かせて頑張って欲しいな

俺からのアドバイスは「一方の扉は閉まっていても必ずもう一方の扉は開いてる」って事を理解して欲しいんだ

最後にもう一度クリス教授の一言でしめたいと思う「自由には重い責任が付き物だ」だから兄弟達よ重い責任をこなし自由を手にいれてくれ

それじゃまた明日

ちえい

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